nomurahideto's blog

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陰符経メモ:遠藤隆吉の陰符経理解

易と人生 : 巣園論集 遠藤隆吉 著 巣園学舎出版部 1913 国立国会図書館デジタルコレクション - 易と人生 : 巣園論集ーー26ーー ロ 陰符經 禍の中に福を發見し、福の中に禍を發見するなどいふは其れ自身人 の意表に出でたることにして此說の立脚地が表裏二面に付…

気功における手の役割

先日初めて本格的な気功を体験しました。とにかく生来鈍感な人間で、“気”を感じたりするなんて、ちょっとできないだろうと思っていました。霊感とかないし。ところが、思ったよりもできて、もちろん何ができたのかという問題はあるにしろ、自分でも驚きまし…

八卦掌は天体の運行を模倣する?

今学んでいる獅形掌は、獅子の動きを模倣しながら、その動きの本質が球体の回転運動だと喝破しています。理想的な動きとして円運動がよく挙げられますが、現実の世界は立体ですから、球体の回転運動こそ完全な円運動と言えるでしょう。球体の回転は、どの方…

四季の変化と馬貴派八卦掌

ここ数年、李先生の会員制教室では、龍形の走圏と八大母掌前半の基礎鍛錬を除くと、四季の変化に応じて次の練習を中心にしています。 春:単勾式 夏:獅形 秋:龍形 冬:熊形 李先生の解説をまとめると、それぞれの形は春生、夏長、秋収、冬蔵の万物の生成変…

最初期の丹田資料:後漢・荀悦『申鑒』巻三俗嫌より

*長沢規矩也編『和刻本諸子大成』第三巻(汲古書院、1975)所収本を底本とた。 *現代語訳にあたって底本の訓点を参考にしたが、適宜修正した。 ある人が問う。「性を養うとは?」。答え。「性を養うとは、中和を把握して、それを守って生きるだけだ。親を…

陳攖寧「最上乗天仙修煉法」現代語訳

*『陳攖寧仙学精要』上、宗教文化出版社、2008年、156〜158頁 *11年前に自分で訳してた。。。 http://lingxue.g.hatena.ne.jp/nomurahideto/20060629/p1 最上乗天仙修煉法 陳攖寧 この法は真心を主とし、真炁を用とし、三宝を基とする。外三宝(耳目口)は…

掬い取る攻撃

馬貴派八卦掌の熊形背身掌の重要な動作に、相手から“掬い取る”攻撃なんてものがあります。一見すると、上から下に拳を打ち下ろしているように見えるのです。しかしこの攻撃は、相手のどこか一点を打とうとするものではありません。意識としては相手の身体の…

走圏の難易度と身体の回転

各種走圏の難易度と身体の回転は関係しているのかもしれません。手は姿勢の維持だけでなく、回転の維持も助けてくれます。八種の走圏は手の形が異なるだけですが、手の位置によって身体の回転のしやすさは異なります。もちろんあくまで身体それ自体の回転力…

達磨と鬼谷子と八卦掌

実は少し前から、李先生から達磨と鬼谷子が八卦掌と深く関係していることについて話は伺っていたのだが、最近、海外では話されているようなので、確定事項として考えてよいということなのかもしれない。Li Laoshi spoke about the two 2 philosophies of Bag…

八卦六十四刀動作一覧(更新中)

八卦大刀の套路、八卦六十四刀を現在学んでいますが、李先生が繰り返し強調されているのは、この套路で学ぶのは刀の使い方の基礎であって、実戦上の技術的な内容は含まれていないということです。そうした技法の類はすべて獅形の走圏と掌法の中にあるのだけ…

“歩眼”と自己認識

“歩眼”と言われて、最初にイメージしたのがこれですが。。。 (藤子・F・不二雄「考える足」)それはともかく、前に書いた記事*1では、第一の要点として、目で見ているかのように足をしっかり動かすこと、第二の要点として、目で見た方向に足をきちんと動か…

2月の探掌メモ

今回学んだ探掌は次の通り。ちなみに番号は今期学んだ順です。例によって李先生は、名前は教えない、順序も固有のナンバリングではない、という徹底ぶりでした。なので以下の記述は動作のメモ、ということです。 馬歩で単発 馬歩で双発 ボックスで単発×3 馬…

はやく動けば肺が、ゆっくり動けば腎臓が鍛えられる

李先生が言われるには、単換掌の練習において大切なのは、素早く動こうとか力強く動こうとするのはよくないとのことです。そうした実戦性を求める練習は別に用意がある。単換掌は土台作りのための練習なので、ゆっくりと個々の動作を明確に行う必要があると。…

歩眼:足の歩みは眼差しと共にある

先日の李先生の講習会では、眼法、目で見ることを八卦掌ではどのような意味があり、どんな点に気をつけるべきか指導がありました。 李先生は、武術について考えるとき、どんな武術であっても、身法、歩法、手法、眼法の四つの側面から分析可能だとされます。…

朱熹静坐集説注釈稿(2)

東洋大学所蔵円了文庫の静坐集説*1を底本とした。九州大学所蔵のもの*2と同じものと思われる。 訓読は底本に従いつつも適宜補った。 川幡太一氏の漢文訓読JavaScript*3により原文と訓読文を一括生成した。 佐藤直方全集や他の版本との対校は改めて。柏木恒彦…

朱熹静坐集説注釈稿(1)

東洋大学所蔵円了文庫の静坐集説*1を底本とした。九州大学所蔵のもの*2と同じものと思われる。 訓読は底本に従いつつも適宜補った。 川幡太一氏の漢文訓読JavaScript*3により原文と訓読文を一括生成した。 佐藤直方全集や他の版本との対校は改めて。柏木恒彦…

型練習の先にあるもの

型練習といっても、馬貴派八卦掌では動作に習熟することを目的として練習してはいません。基礎鍛錬である走圏や単換掌の目的は、姿勢を正すことにより身体を強くすることだ、と李先生は言われます。現代風にいえば肉体改造です。 走圏にしろ、単換掌にしろ、…

三木成夫と村木弘昌

前に三木成夫の思想と伝統養生思想の親和性について言及したが*1、三木自身、村木弘昌から調和道の丹田呼吸を学び、自分の思想と共通するものだという認識を持っていたようだ。 私もそれまで、人体の解剖学、特に比較解剖学と申しまして、魚と人間を比較する…

腰を反る伝統:ヨガの場合

全然体系的に調べれてないのがダメすぎるが、ともかくある程度アタリがつかないことには、とヨガ関係のものも、若干手を出しています。佐保田鶴治は岡田式と縁がありますが、沖正弘はそのへんどうなんでしょう。とりあえず写真が多いということで、沖ヨガの…

腰の要求は原初に遡る?

三木成夫『内蔵とこころ』で語られている内容は、馬貴派八卦掌を始め、中国の伝統的な修養法の文脈によく共鳴する。 内臓とこころ (河出文庫)作者: 三木成夫出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2013/03/05メディア: 文庫 クリック: 3回この商品を含むブロ…

『易筋経』における筋(すじ)の鍛錬過程

李先生によれば、『易筋経』には、筋(すじ)を具体的にどう鍛えればよいのか、その道筋が示されているとのことです。それは概略以下のようなものです。靡←→弱 ↓ 和 ↓ 長(展) ↓ 勁(強)“靡”の状態は、どんよりと曇った天気を想像するとよいそうです。雨が…

八卦掌の八卦は空間ではなく時間を示すこと

ワン ユージエ師(正体がばれないよう漢字は当てない)が僕に問いかけた。 「君の武術の師匠は、八卦掌の八卦という言葉自体には方向を示したりする上で、特別な意味はない、と教えているそうだね?」 「はい、李先生は、乾がどっちの方角だとか、一周を八卦に…

郭沫若と静坐(2):スピノザ、荘子、王陽明

当時を振り返って書かれた自伝の中で、郭沫若は静坐の実践は伝統的に荘子から王陽明へと受け継がれてきたものだという認識を示しながら、それがスピノザの汎神論と同内容であることを述べています。……私はある時期王陽明の崇拜者だったことがあった。それは…

井上哲次郎は静坐をしたか?(1)

井上哲次郎『人格と修養』(廣文堂書店、1915年*1)は若者に対して修養の重要性を説いた本ですが、では具体的にどのような技法によれば修養を成し遂げられると考えていたかといえば、どうも抽象的な議論に終始し、所謂“修身”のごとき精神論が議論の中心にな…

安岡正篤と静坐(1):柳田誠二郎との関係

安岡正篤の思想の実践性のうち、身体技法の方面に関して、その具体的な内容は不勉強にして知らず、その著作や関連資料から探る試みをようやく始めたところです。とりあえず『安岡正篤とその弟子』に収録されている「朋友・安岡正篤を偲ぶ」と題された座談会…

郭沫若と静坐(1):岡山での生活

郭沫若が日本留学中、1915(大正4)年10月に父母に送った手紙では、岡山に移って一ヶ月後の生活を報告し、「私は岡山に来てから毎日、起居飲食を規則正しくしております。」として、一日の生活を次のように綴っています。 五時半起床。 五時半から六時半まで…

単勾式の力と美

数年前に習った単勾式と今回習っている単勾式では、式の順序や個別の動作について異なるものがあります。式4は動作の要求が細やかになったぐらいでしょうか。前回式7だったものを今回式5として教わりましたが、動作の方向が正方向から斜方向に変わりまし…

馬貴派八卦掌2012年3月講習会練習課題一覧

単換掌擺歩応用:懐中抱月 基本の姿勢は撞掌の単操と同じ。 単換掌擺歩応用:迎風捕面 単換掌擺歩応用:托腮 単換掌擺歩応用:穿心肘 擺歩応用は伝統的なものが後10種はあるそうで、そのうちまた教えるからとのことでした。もっとも、擺歩応用が扣歩応用に比…

馬貴派八卦掌2012年4月講習会練習課題一覧

双換掌 龍の単換掌 順勢掌 下勢三種連続 下盤の三穿掌

馬貴派八卦掌2012年5月講習会練習課題一覧

磨身掌:法二 単勾式の基礎として 単勾式:式一 燕のように。あるいは岩に隠れる双頭の蛇のように。 単勾式:式二 単勾式:式三 怒りが溜まってるときは熊形ではなく単勾式をやった方がよいそうです。 八卦掌を学ぶ上で伝統的な三つの養生法である易筋経、五…