Under the hazymoon

http://researchmap.jp/nomurahideto/

↓→or↓↑

 格ゲーのコマンドではありません。昨日久々にたんたんめん祭りを行ったところ、参加してくれた一人にスポーツジムでクラシックバレエを習った人がいたのですが、その人に聞いた練習方法は八卦掌というかまさに中国武術のそれに近いものでした。
 

 いろんな先生に習って、各先生の教え方も人によって違っていたそうですが、それらを総合すると、

  1. 胸は落とす。
  2. 腰を巻く。
  3. 頭は上に引っ張られるように。
  4. 足は地面に突き刺すように。

といったことに注意して練習するんだそうです。バレエというと背筋をぴんと伸ばして胸を張っているイメージがあると思うがそれは違うとのこと。理論的な部分で、バレエも足で地面を踏むことを重視しているということは、スズキメソッドについて言及したときに触れましたが、こうして実際の練習方法を聞くと、いっそう八卦掌(や太極拳)など伝統的な身体修養法との類似が目立ちます。八卦掌でいえば、1=含胸、2=下端腰、3=亀背、4=抓地にそれぞれ対応するわけです。やはり人体の理というものは一つなのでしょうか。
 とはいえ、じゃあ熊川哲也のおなかがぽっこり出ているかというとそんなことはないわけです。妄想たくましくすると、おそらく自分の中に力を集中させる段階は等しく大地の力を借りて獣の記憶を呼び覚ます=四つ足歩行の状態に近い背骨と筋肉のありようの再現を行うけれど、その力を八卦掌は横方向、四方へ発するのに対し、バレエは縦方向、上へと発するという力の発散に関するベクトルの違いがあるということではないでしょうか。してみると、上への発散は反作用で大地の力を直截に借りれるので、身体にその分負荷がかからないし、また身体すべてを上昇させることもあって、がっつりと身体を作り込まないのではないかと。
こうした西洋系の身体技法の理論などもきちんと調べてみるとおもしろそうです。ええと、そのうちに。。。