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沖縄空手の「カン・ジンの締め」

id:ixima師兄が聞き手をされた“武道トークライブ"*1のレポートが『月刊秘伝』2007年6月号に載ってたので、早速購入しました*2。沖縄空手特集号でした。
 

 雑誌の記事には、首里手系空手の基本となる鍛錬型である“ナイファンチ"についての演武と解説に関するくだりがあって、そこでは、

「……『カン(肝)・ジン(腎)の締め』が大切です。カン・ジンといっても肝臓や腎臓そのものではなくて。そのあたりを意識する、という事。つまり体の本体を使うんです。手足ではなく体幹部を使うわけですよ。それがカン・ジンの締めという事です」

と語られていました。おお、八卦掌で習ってるのと同じだ。しかし、肝が出てくるのは何か意味があるのでしょうか。肝臓が前面、腎臓が後面ということかしらん。そうなるとちょっと内家拳の発想からはずれてきますが。。。
 あるいは現在はともかく昔は臓器と技の対応があったかもしれません。古くはこうした練功においてこの場合にはこの臓器が、と五臓の鍛錬に各練功が対応するという考え方がありました。劉殿琛『形意拳術抉微』(山西科学技術出版社、2003年。1920年序の影印)には、劈拳では肺臓が、[⺘崩]拳では肝臓がそれぞれの技の気の発生する源であるため、その技を練習することで対応する臓器が鍛えられると述べています。こうした発想は丹田を鍛えることとどういう関係にあったのか、気になるところです。実際は臓器をイメージすることが体幹部のどこをイメージするかというのと重なってるとか、あるいは単に体幹部全体をイメージする技術にノイズとして五臓の分別が入ってるとか、そんなところかもしれません。要調査です。

*1:http://d.hatena.ne.jp/ixima/20070401#1175422731

*2:[asin:B000PMGBDS:detail]