Under the hazymoon

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君はねじりが足りないぞ

 今日はリーズブートキャンプ初日、走圏、単換掌、そして88式*1の起式「大起式」を習いました。
 走圏と単換掌は、全体的な説明は講習会初日ということもあって、基礎的な問題を中心に教わりました。
 

 手の根本としての背を足の根本としての腰を鍛えるために走圏するのだよ、というお話で、肩がちっとも抜けない僕にとっては背を鍛えるというポイントはかなり突破口になるかなという感じです。あと足の運びについても、疑問の一つが解消されました。蹴り出す動作は蹴ることよりもベストな位置を定めるためなんですね。そのへん、前に教わってたのにすかーんと抜けてました。。。
 個々の指導では、君はねじりが足りないというご指導をいただきました。あざーす。走圏のはじめかたとか聞いてみたところ、それはいろいろあるんだそうです。龍形のは、あれは調子が悪いときにやるもので、そのとき僕は調子がよくなかっただけだよ、との由。えー。熊形の方は、李先生のまねをすると丹田付近に充実を感じるんですが、とお聞きしたところ、どうもそれは正解だったらしくにっこりされたものの、そんなことを気にするより君は君の今の問題をしっかりやりなさい、それはねじりが足らないということだよ、とのことでした。きちんと見ていただいている、ということなんですよね。確かに余計なことを考えながらでは走圏集中できませんから、そこはもうねじって、ねじっていきまっせー。そのためのはじめかたも教えてもらいました。 
 あと肩と顎をくいくいと押されたところ、肩が落ちてないのを修正するためというのが、今回はじめて身体で実感できました。お、成長してる? 相変わらずできてないことが分かるというちょこっとぶりですけど。
 
 そして、董海川より伝えられた套路のうち現存する88式と128式のうち、88式を習いはじめました。今回の講習会では毎回少しずつやって全部教えてくださるとの由。
 八卦掌の練習は走圏につきるわけですが、走圏や掌法は基本的に個人個人が自分に合わせて行うのに対し、套路の場合はみんなの方向動作が一致するので団体練習に向いてるのだそうです。しかも88式套路には『易筋経』の技術が織り込まれているため、一部だけ覚えて練習するんでも効果があるのだそうです。その効果はまさに易筋、つまり基礎体力というか身体のポテンシャルを底上げしてくれるということのようです。
 
 僕自身の考えですが、走圏のような正しい方法をマスタークラスでないと判定しづらいものは年2度の講習会ではやはり足りないけれど、かといって自分の考えで下手な工夫をするとかえって崩してしまうところ、そこを明晰な動作から構成される套路でブーストアップして、走圏の指導効果を高めようとか、そういうことを李先生が考えてくださっているのかもしれません。
 まあ、李先生はそのときがこないとそのときの話はされないので、もっといろいろ理由があるのかもしれません。今回の講習会で仮に套路すべての形は習えても、その真価が分かるのはもっと先なのでしょう。実際、套路の中にはまだ習ってない母掌の形も入ってるわけで、現時点では細かい用法をあれこれ考えるよりも背の筋を開く練功としてやるだけでじゅうぶんのようです。てか、それすら非常にしんどくてできるのかしらん。 
 それにしても動作、複雑です。自主練のあつまりで要復習ですねー。

はじめてのそうけん その1

 走圏の目的は、内は胃と腎を、外は背と腰を練ずることにあり、練ずるには気血の充実をもってし、気血の充実は正しい姿勢(身法)によって達成される、という基本原理が示されました。そのための要求が「含胸亀背下端腰」で、「大力在腿」を実現しつつ歩くのであると。
 そして足の運びについて、戒めるべき三つのポイントがあげられました。

  • 過独木橋:両足の間を足二つ分くらい空けて、それを保ちつつ歩く
  • 別脚:右回りで回っているのであれば、足の方向は常にそちらを向き、別の方向を向かない。
  • 歩大捨身:歩幅を広く取りすぎない。

 これらの戒めはすべて身体を安定(というか固定)したまま歩くのに欠かせないものです。
 また正しい歩き方をするための方法として、タオルの両端をしばって短くして股の間にはさんで走圏する方法を教えていただきました。落とさないようにできるかぎり歩幅を広くとる練習をするとのことです。これは時折チェック程度に行うだけでよいそうです。

*1:http://www.maguibagua.com/japanese%20system%20of%20bagua.htm