Under the hazymoon

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ブランドとキャラ

ある文字や言葉についての用例を羅列することで、その意味を明らかにしようとしているという点では、紙の辞書もググることも同じなんですよという話をして、「定」義として情報の取捨選択が固定されているかどうかだけが違うんです、だから紙の辞書を引いてみるのは現代の情報化社会を生きる上での体験的学習になるんだよというような授業を非常勤でしています。だから漢和辞典を教科書指定。でもまだ学生さんたちは買ってきてくれてないorz
 

実は、そうした辞典で行われている語りがもっとも身近な中国古典学の知のありよう、元となる言葉や文章に用例を引っ張ってくることで解釈を浮き上がらせていく訓詁の学、に他ならないので、あんまり古典だから関係ないやって思わないでね♡と話を続けてたりします。
そんときに「定義」があるというのは、ようするにブランドなんだよ、どこの誰か知らないやつが使っているだけのものより、セレブが使ってたり、たくさんの人が使ってたりしている方が、普通は欲しくなるよね?といったたとえ話をしていたら、あーそうか、もろさんのところで話題になってた「文字の束縛」*1って、福耳さんの「ブランドの確立」*2と同じ道具立てで論じれそうだなあ、とか妄想してました。こういうことは学生さんにまだうまく説明できないや。

*1:http://d.hatena.ne.jp/moroshigeki/20080303/1204552046

*2:http://d.hatena.ne.jp/fuku33/20070825/1187984378