Under the hazymoon

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本能を技化する

福岡講習会2日目は、走圏から一歩進めて掌法へ、つまり単換掌とその基本の変化の練習をしました。練習内容は、熊形走圏、龍形走圏、単換掌、探掌母掌、蓋掌母掌でした。

基礎として武術のために養生を実践するわけですから、続いては養生のために武術を実践するということになります。つまりたくさんある掌法を問題なく行えるようになれば、それは身体に何の問題もない、健康であるということになります。つまり養生の仕上がり具合のチェックを掌法でする、ということになるのでしょうか。んで、掌法が上手く行えず問題を感じたら走圏に戻って、また掌法をやってみて、と繰り返しながら武術も養生もともに高いレベルへ上げていくわけですね。
単換掌については、身体の中正がもちろん第一ですが、その他の重要な要素として、扣擺歩は方向転換を確実に行うための最も重要な歩法であるという点と、手の形は自分を守る際に人間がとっさにとるかたち、つまり本能にもとづいたものであるという点などを李先生は話されていました。いつもながら、自己防衛本能を技として修練して相手の攻撃にも使うというたいがい無茶な発想にすげえなあと思うのでした。