Under the hazymoon

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走圏は走禅

夏目さんのブログ*1を読んでいて、思い出したのですが、福岡講習会では馬貴派と他の武術やスポーツとの違いについて李先生はお話しされました。内容は前から伺っていることですが、今回はまた少し違う角度の感じだったので、そのぶんを補足しておきます。

李先生はしばしば他の武術やスポーツは結局身体をこわしてしまうからよくないと言われていたのですが、普通にたしなむ程度ならどんな運動であれ健康になるよ、とのことでした。身体をこわすというのはその運動を競技者レベルくらいまでやり込んだ場合の最終結果だそうです。また馬貴派は(これは伝統的な身体技法・芸能系一般に通ずると思いますが)、高齢になったときにもその運動の水準が落ちない点で一般的なスポーツよりもやりがいがあるのだとか。つまり年齢差よりも経験差の方が大きく作用するというわけです。
また走圏が鍛錬としてすぐれているのは内外をともに練る点にあって*2、たとえば一般の運動では内を練ることがないし、気功や瞑想の類では外を練ることがないわけで、ではこれらを別々に鍛錬すればよいかというと、元来人の身体の内外は陰陽の関係にあるので、別々に行うよりもまとめて行った方が身体にとっては自然といえる。なので走圏は鍛錬の方法としてすぐれている、ということでした。
立禅から一歩進めて走禅とでも呼べばいいんでしょうか。しかし現状では5分持たないので、瞑想を兼ねるにはまだまだ修行が足りませぬ。

*1:http://blogs.itmedia.co.jp/natsume/2008/09/post-fb1a.html

*2:http://d.hatena.ne.jp/nomurahideto/20080830/p1