Under the hazymoon

http://researchmap.jp/nomurahideto/

伝統的健康観の闇

天漢日乗さんの記事*1より。自分の専門のみならず、フィールドワークで武術始めちゃったこともあって、こうした話題に無関心でいられないです。といっても出産の方ではなく、

ところで、
 学園闘争が学生側の悲惨な敗北
に終わったあと、
 全共闘の闘士諸君が、ニューエイジ運動になだれ込み、助産師や鍼灸師や整体師などになっている
という話を聞いた。こうした人々は
 間違った「自然至上主義者」
であることが多い。学生に向かってアジテートするやり方で、自分たちの患者さんにアジテートし、「洗脳」を施す。

というあたりです。

だって中国哲学やってて「気」の問題をまるで無視できるなんてことはありえないのに、けっこうこうした「気」をめぐるきわめて実践的かつ現前的な問題はさらっと流している人がいるように思うんですよね。
もっとも研究者としての基本姿勢でいえば、さっくり信じている人はむしろ少数で、あくまで研究対象で最初から信じてないという人の方が多いような。まあ自分の見知ってる範囲なのであくまで感覚的な話で確たるものではありませんけど。
逆に研究対象としている=信じていると思う人も少なからずいるようです。まあ隣接分野に仏教学ありますから。
古典学のかぎりは対象から遠く離れている、とすることはできないではないかもしれませんけど、しかし近代以降現代までの学術史を考えると、ほっとけなくなるんじゃないかと思うんですけどね。黒歴史でも歴史。

*1:http://iori3.cocolog-nifty.com/tenkannichijo/2008/10/510249-47d3.html