Under the hazymoon

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秘伝大盤振る舞い

今日は2009年冬の八卦掌講習会第7回目でした。練習メニューはバッキーズの方をどうぞ
今日は順勢掌とその変化の磨身掌を練習しました。順勢掌は二つ動作をすると言われてましたが、いつものように時間切れで一つのみでした。

おもしろかったのは順勢掌の変化で、磨身掌に近いんですね。順勢の動きも明確で、磨身掌の前段階として練習するのによさそうです。
磨身掌は各動作の方向が若干昨夏と異なりましたが、誤差の範囲であるように思います。より回転を意識した結果かもしれません。

個人的には、走圏での上盤のねじりと下端腰の押し込みを直していただきました。上盤の中正、特に肩の平衡を意識すると、腕が閉じ気味下がり気味になるんで、そこをしっかりとということでしょうか。下端腰はおしりのところをもっと入れるよう押されました。先の講習会で前を押されたのと一見矛盾するんですが、結局ちゃんと座れてないということなんですよね。
順勢掌では馬歩と下勢のところを背中を伸ばすことを意識してゆっくりめにしっかりやっていたら、できてるぞと言っていただきました。
あと翻身掌では両肩を動かさず身体で回せとの指示が。李先生の勢いよろしくやってしまうとつい腕を動かしちゃうんですね。これもゆっくりやって感覚をつかむようにしないと難しいです。

今回、馬貴派には秘密の技や動作なんてない、いかにして身法を低く中正に練るかが最大の秘伝なんだと李先生は改めて強調されていました。ビデオ上映会のときにも少し話されていましたが、李先生自身がその身法の鍛錬方法を知るのに紆余曲折を経られたわけで、それをさっくりいきなり教えてくれてる訳ですから、何とも太っ腹な話です。丹田でかいだけのことはあります(違
また姿勢自体は高くても低さの要求は満たせるというのを実際に見せていただきましたが、身体内感の問題だとは思うものの、確かに低さを外部から見てとれるんですよね。うむむ。

最初の単純な階梯こそが至高の境地である、というのは伝統的な中国哲学や中国禅の思考法にすごくなじむもので、実際、身体を通したそういう気づきというのが武術に限らない伝統的な修養においても体感された真理だったのではないかと思います。