Under the hazymoon

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呼吸は結果である

ある人が呼吸の問題について李先生に尋ねられたのですが、呼吸は結果であって方法ではない、というのが李先生のお答えでした。前からそういうことは言われていたのですが、改めて詳しく伺う機会にもなったのでよかったです。
全ては気血が決めるというのが大前提なので、呼吸もまた気血によって決まる、気血が乱れていれば呼吸は浅くなり、気血が安定していれば呼吸が深くなる、というわけです。呼吸によって気血を安定させるという考え方は原因と結果が逆ということです。

では、気血の良し悪しを決めるのはといえば、それは姿勢ということになります。つまり姿勢が正しく中正であれば、気血が安定充実し、その結果、呼吸が深くなると。胸があがった状態だと深く呼吸をしようとしてもできない、胸が落ち身体がつながれば自然と呼吸は下まで届く、との由。
また実践上も、呼吸に注意すると意識が分散してしまう、神経のすべては身体の動作に注ぐべきである、と。
このへんの李先生の教えというのは、けっこう伝統的な修養法を考える上で重要な論点なんですよね。また実践上も、僕自身、例えば掌法練習してて疲れて息が上がってきたときに、呼吸を整えようとするのではなく、姿勢を正そうとするようにしたりとか、そういうことはしています。