nomurahideto's blog

http://researchmap.jp/nomurahideto/

馬貴派弟子心得?

先月に内丹の火候が秘伝とされるのは、自分で工夫するということなのだよ、と言われてたのですが、どうもちょっと勘違いしてたみたいで、今回また改めてお話を伺いました。ようするに、師について学ぶときに大切な心得が二つあって、実は自分で工夫するというのはそのことに他ならないというわけです。
で、その心得とは、

  1. 先生に問いかけるな
  2. 先生を盗み見るな

なのだそうです。

まず先に2.から説明すると、必要なことは実際に僕を直すときに教えているんだから、その範囲で自分の問題を考えるということでした。
先生が自分で練習しているのを見ても、それは自分の問題を直しているところだから、どれだけ見てもぐんとレベルの低い僕の問題の修正には何の役にも立たない。また他の人に直しているところも、僕の問題とは異なるからそれを参考にしてもまったく意味がない。
最初のお手本と、それから自分で練習しているときに先生が直してくれるところ、その範囲だけで工夫しなきゃダメ!だそうです。
よそ見が多いのばれてるう(゜Д゜)
いや僕、他人がどう直されてるか見たり、先生が自分でやってるの見たりしてるんですよね。
それを辞めて自分のことに集中しないと練習にならん、ということで、それは分かるんだけど、研究者的にはつらい、観察したい。見たい、知りたい、考えたい。まあしかしせっかくの参与観察、自身の内部に集中しないと、それはそれでもったいないですね。

1.はそれに関連することで、先生は必要なことを必要なだけ教えてるのだから、それ以外やそれ以上のことを求めてはいけないのだそうです。つまり自分の解釈を入れたりしないで、言われたままを愚直にやりなさい、ただそれだけが必要な練習なのだとの由。
ようするに、与えられた範囲でいろいろ考えるべきで、そこを超えて考えるのはよろしくないらしいです。たとえそうした考えが正しいとしても、それを教えてないということは、今の僕に必要ないと判断したからだとか。
だから、いろいろ考えるべきなのだけど、その答えは与えられた課題の範囲で答え合わせまでを自分でやらなきゃだめで、先生に正解を求めたらいかんというわけです。
自分の答え合わせが正しければ次の課題が与えられるし、間違ってれば修正するという形で先生は関与するけど、答えそのものを提示すると、本当の正解に学生がたどり着けなくなる。うむ、確かに。
で、どうも僕はいろいろ考えすぎらしいです。そこをぐっとがまんするのが修行ということなんでしょう。できてないですが、それはよく分かります。伝統的な学びはそうだと思います。

こうしたことをきちんと説明してくれる李先生は逆にモダンな先生ということなるのでしょうか。本当に伝統的な教え方なら、そもそもそういう指摘すらしないでしょう。
まあ李先生も自分が習い始めの頃はそういう風にいろいろ聞いていたそうです。そしたら先生から、お前な、って諭されて、やっぱりそのときはよく分からなかったけど、自分が教える立場になったらよく分かったのだとか。そのへんは曲がりなりにも僕も他人に教えたりしているから分からなくもありません。

で、僕が考えすぎという具体例も出してくれました。先月に掌法をいくつか習っていたとき、動作の共通性とか見つけたりしてたんだけど、李先生は見ていて、どうも共通性をこいつは発見したなと思って、李先生の方からこう考えてるだろう?て聞かれたことあったんですね。
そのとき、李先生はちょっと答え合わせをするのにいらだっていたんです。その理由は、そうした共通性を見出したこと自体は正しい理解なんだけど、しかしそう理解して練習することは間違いなのだ。そもそも教えたときに、何でそうした共通性があると教えなかったのかを考えろと言われたんですね。
結局まず個々の掌法を個別にしっかり練ることが先に必要で、その後で共通性をもとに各掌法が連続して変化するような練習をするのだそうです。でも個々の技がきちんとできてない状態でそういう意識を持つのは、かえって個々の練習がおろそかになるから、あえてそれぞれ単独でその技を練習するように言ってるとの由。
だから、理解は正しいけど、練習の姿勢としては間違っている。それをどう説明すればいいか、難しくってそのときはちょっといらだって話を打ち切ったんだそうです。なるほど!
だから、教えてないことまで考えるのでなく、教えたことをただそのまま練習することに集中して、教えたことがよりうまくできるように工夫することに徹するように。それが先生に問うなってことだそうです。

ただこうした心得が心得として成立するには李先生と直接コミュニケーションができてはじめて成立するものです。そうじゃない人はやっぱり李先生の指導を誤解する可能性があるから、やはり李先生に直接質問して確かめる必要があるでしょう。李先生もそのへんはよくお分かりで、他の人からの質問があったのを僕が通訳したり、研究者としていろいろ聞きたいことがあったりとか、そういったことについては、今後もしっかり交流するけど、僕自身の練習に関することについては、僕がうっかり聞いてきても何も答えないとはっきり言われました(^_^;)
うむ〜がんばる〜!

追記(6/25):夏目さんのブログも参照ください。