Under the hazymoon

http://researchmap.jp/nomurahideto/

部活073:安らかな練習を目指して

今日はいよいよ部活最終日。走圏と単換掌のほかに、探掌・蓋掌・反背錘の練習をしました。根本となる原則のその先にあるものとして、「静」「安」という状態を求めるべきことが示されました。例えば30分練習をしても自分が落ち着かなければその練習は間違っているのだそうです。もちろんそのためには中正から始まる一連の手続きをきちんと踏んでいく必要があるわけです。

上鬆下緊の内訳

「穏」、落ち着くという言葉通りに、下に向かって安定している状態を実現する上で大切な「上鬆下緊」については、次のようなポイントがあるのだそうです。
上鬆:鬆肩・空胸・鬆臂彎
下緊:腰胯・腿・膝・脚・踝
これらはどこか一つを実現できればよいというものではなく、例えば上をゆるめるというのは、肩も胸も腕もすべてゆるめてこそ本当に下に力が降ろせるというわけです。そしてその降りてくる力で下は腰から足の先まですべてを引き締めていくと。
個人的におもしろいと思ったのは、上についてはゆるめるという動詞が強調されていますが、下については部位のみが示されている天です。もちろん動作の要求はあるわけですが、基本となるのは自然に力が入るということなので、ぱっと言葉をつむぐときにこういうかき分けになるのかな、そんな妄想をしてみました(^_^;)

「正」と「斜」

もう一つ重要なポイントとして「正」と「斜」について教えていただきました。走圏の時に手だけが回ってて身体そのものはねじれてない場合があるわけですが、それは「斜」の状態で実戦上も問題があるのだそうです。身体が前を向いてるか斜めを向いているかということではなく、相手に対してどう向いているかということですね。手の先に相手がいるのであれば、きちんと身体までねじってこそ自分の身体の正面に相手をおくことができるわけです。斜めに歩いているようで実は「正」と呼ぶのはそういう訳なのだそうです。
大きな力を出そうとするのではなく、常に自分の力が自然に出せる状態、つまり相手に対して自分が正対している状態、を維持するようにすることが大切なので、どのように打つかよりどのように移動するか、歩法こそが重要だとのことでした