婦人の腹も男子と同じやうに大きくなるか

大正デモクラシーの影響かどうかは分かりませんが、大正時代も現代と変わることなく、女子にとっては練習したらおなかのはどうなるのかとても気になっていたようです。
といってもこれは馬貴派ではなく藤田式調和道の話です。藤田靈齋『藤田式調和法前傳略解』（調和道協會出版部、1922年）には次のような一文がありました。

　よく御婦人方から、私共も腹に鍛錬を加えたるときには、男子と同じやうな大きな腹になるかと云ふ質問があります故、一言お答して置きます。
　婦人と男子とでは體格の上に於て相違がありますから、決して男子と同じやうにはならず、従つて同じ瓢腹であつても、婦人の體格に應じた大きさと格好が出来、女性の體格美を最も完全に發揮することが出来るものでありますから、其の點に就ては毫も懸念なく、大に鍛錬を加えて頂かなければなりまぬ。
（第七編末）

ここからすると、やはり出ないことはないが美しいラインは保たれます、というところでしょうか。