Under the hazymoon

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全身が丹田になるというのはレトリックではない

さて、夏の教室では、何人かの生徒さんが李先生の身体を触らせてもらっていましたが、僕は触らせてもらってませんでした。内心、いいなーと思っていたのがばればれだったのか(^_^;)、今回改めて触らせていただきました。何でも夏は本調子ではなかったので触らせなかったけど、今ならベストの状態ではないが大切な点が分かるだろうとのこと。
まずお腹と背中、いわゆる丹田です。ぐぐっとふくらみます。これだけでもすごい。何年か前より明らかに膨張率が高いように思いました。それから横っ腹、そして脇の下。さらにはおしりに太腿の上の方に、首の根元までもぐぐっとふくらむんですね。ボディビルのポージングっぽく力んだりしてる訳でもないのに。僕なんか微動だにしません。おまけに胸まで同様にふくらむんです。これもびっくり。いいか胸をはっているんじゃない、含胸は維持しててもこうなるのだ、と李先生。確かに姿勢の要求を満たしたままなんですね。さらには腕なども同様に充実した状態になっていました。

走圏の型をつくって身体をねじるとお腹周りだけでなくそうした周辺部まで段階的にまさしく「飽満」な状態ができる。これがどうも全身が丹田になるということのようです。全身丹田というのはレトリックではなく、文字通り物理的に丹田のように身体各部が変化するということだったわけです。いやほんとすばらしく身も蓋もない。
そのように身体が丹田となって、あらゆる動作を丹田から行うことにより、身体を揺らすなどちょっとした動作がすべて大きな威力を持つようになるのだそうです。また突きにしたところで、背中と丹田で突くというのはそのような身体であって初めて成立するとの由。
八卦掌のみならずおよそ内家拳のあらゆる動作はすべてこの丹田をつくるためにある。技を身につけるのではなく丹田を養うのがあるべき練習。丹田に直結しない動作には何の意味もない、自分が何を鍛えているのかしっかり自覚して行うようにと改めてもっとも重要な心得を教えていただいた次第です。