Under the hazymoon

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動かそうとして動かすのと動かすまいとして動くのは全然違う

昨日の講習会では、揺身掌の第二型を習いました。第二といいつつ、これまでにもう二つ習ってるんですがその違いは。。。?というのはさておき、揺身掌第二では、双換掌を揺身掌で挟むかたちになって、双撞掌の比重が増しており、練習の主軸も双撞掌におかれました。
1回目の双撞掌はこれまでのものと同じですが、2回目の双撞掌は低く行うようになっています。一見しただけでは、どちらの双撞掌もこれまでのものと違うように見えます。あえていえば、軌道で分けると、これまでのものが上、1回目のものが中、2回目のものが下でしょうか。しかし実は双撞掌の打ち方は基本的に2つ、水平に打つか下に打つかだけで、上に向かうのは下に打つものが大きく伸びたかたちなのだとか。
大きく打つ練習ばかりだと体がばらばらになりがちなので、体をまとめて打つ練習も必要になり、今回の揺身掌で行っている双撞掌は後者の練習を意識したものになっているのだそうです。
このまとめるというのがなかなかくせもので、しっかり座って打つようにと指導されていても、実際に双撞掌を打つとなると、馬歩を崩して足を寝かせてさせてしまったり、馬歩は維持してても腰を回さず体軸を横に曲げてしまったりしてしまいがちです。李先生のお手本で、見えるところだけに囚われてしまうと、腰が回っていないように見えたり、足が動いているように見えたりするので、そのへんのかんどころが分からないまま練習がすすんでいくようです。

ここで重要なのが、やはり原理を理解するということなのでしょう。足に関していえば、馬歩で動かさないが原則。腰に関していえば、打つ方向に向くのが原則。この要求を維持したまま双撞掌を打とうとするんだけども、結果として、足が動いてしまったり、腰が回りきらない状態になる。つまり練習としては、走圏とまったく同じで、できないことを要求され続けている状態なんですね。しかし練るというのはそういうものではないかと思います。できる動作を繰り返しても何ら進歩はしないでしょう。