2011-01-26 諸星大二郎から宮沢賢治への返歌 日々是口実 テレビで宮沢賢治の特集をやっていて*1、遺伝子の研究とかしてる中村桂子さんが科学者からみた宮沢賢治の自然観みたいなことを話す回でした。そこで「未来圏から吹いて来る透明な清潔な風」という詩の一節が出てきたとき*2、思わず諸星大二郎の『バイオの黙示録』*3を連想しました。というのも同作では、作中に吹く風を受けて、比喩でもなんでもなく人が動物に変わり、動物が人に変わっていきます。語られているテーマも含めて、宮沢賢治の童話をSFに仕立て上げたかのようです。そして何より確かに通底するイメージがあるかもしれません。何か不定形で、闇の中で輝く光のような。 *1:[asin:414189558X:detail] *2:http://why.kenji.ne.jp/shiryo/sonota/602seito.html *3:[asin:4088774841:detail]