Under the hazymoon

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走圏の難易度と身体の回転

各種走圏の難易度と身体の回転は関係しているのかもしれません。手は姿勢の維持だけでなく、回転の維持も助けてくれます。八種の走圏は手の形が異なるだけですが、手の位置によって身体の回転のしやすさは異なります。
もちろんあくまで身体それ自体の回転力を養うことが第一義で、手はその補助に過ぎないわけです。方便というこでしょうか。ともかく以下、僕が多少なりとも学んだものに限って、試みに難易度をそれぞれ考えてみます。
もっとも容易な走圏が単勾式とされる理由は、両手を前後に伸ばすことで姿勢のバランスを取りやすいからだそうです。しかし歩く円の中心に向かって身体を回し続けるのにあたっては、龍形や獅形の方が容易でしょう。身体の向く方向へ両手を突き出すことで、回転の維持を支えてくれます。さらに両手を上下に分け、後手をより強くすることは回転の維持に力を与えてくれるでしょう。
一方、単勾式や鷹勢は、両手を前後ないし左右にそれぞれ広げるため、後手による回転方向へ推す力はなくなります。ただ両手を正反対に伸ばすことは、回転をある程度後押しできるように思います。
この点で、より回転の維持を難しくするのが、熊形かもしれません。両手を自然に下ろすことで伸びる背中の筋の力が、身体の回転を助けてくれるには、相当の鍛錬が必要だからです。