あるときは蛇、あるときは槍、しかしてその実体は
6日目です。今日は探掌と穿掌のスペシャルデーでした。龍形走圏からはじめて、単換掌、探掌と穿掌、88式の単操、そして88式は60越えだそうで、残すところ三分の一となりました。
まず扣歩と擺歩の重要性を李先生は強調されました。探掌も穿掌も手で打つのではなく歩法で打つのだと。扣歩は両足をT字形にしたときに拳一つ以上二つ未満の状態がもっとも変化によいとのことです。擺歩は弧を描くように足を動かすとの由。これまでの探掌穿掌のやり方を練習したのですが、実戦の用法も少し交えつつだったので、通訳しながら実験台も。これがちょっと大変で、あわあわしちゃって通訳しそこないかけたり(^_^;) だって気を抜くととんでもないことになるし、また気合い入れすぎるともっと危ないし。ただ対人練習の部分はNさんを相手にされていて、やはり実力のことは考慮してくれているのだなとちょっと安心しました。対人練習の相手をすると、僕のレベルなら確実に吹っ飛びます。
探掌や穿掌が八卦掌の基本にあるのは、どのような技と技との間にも差し挟むことができるからで、実際88式はそのようにして構成されているので、この練習はしっかりね、ということでした。
さて、穿掌には8つの風格があるそうです。蛇、槍、鷂*1、風、龍……と何だか全部は言われなかったのですが、最初の二つ、蛇と槍について88式の単操として練習しました。穿掌を打って手を出したまま、三度五度と返すのは、槍を突き出して刃を返しながら相手を押し込んでいくようにやるんだそうです。つまり手の動きは手首を起点に返すだけで他は動かさず、身体だけでどしどし進んでいくとの由。
また88式から掖掌の単操も少し練習しました。しっかり馬歩してこうするんだよ、とまた僕は実験台に。うう、こわいよう。動作を観察する心理的余裕がありません。
はじめてのそうけん その4
昨日の龍形走圏のときの手の構えに続き、今日は足の運びについて。
斜身繞歩不須忙(身体は斜めに歩みは回ること軽やかにせよ)
三十六歌訣の一句だそうで、ちゃんとした解説はそのうちね、ということでしたが、ともかく、きっちりと中心を向きつつも、両足の幅を足二つ分くらいに保ったまま平行に動かしながら円を描いて進むということで、これが難しいんですよね。。。
またどのように足をかむかという「抓地」の問題ですが、これもまた「自然に」なのだそうです。どう自然かといえば、それは手で木の枝をつかむときにどう指を動かすか考えるのか?ということだそうで、高い場所でバランスを取ろうとして咄嗟に足に力が入って身体を支えるときのようにかむとの由。ただ手でつかむようにといっても、八卦掌の手であれば、それは指は開かれることはないわけです。以前書いたこと*2はまあ外れてなかったということでしょうか。