Under the hazymoon

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部活001:走圏も老子、探掌も老子

今日から部活が始まりました。とても毎回漏れなくレポートするのは難しいので、書いてくれる仲間が増えてくれてありがたいです(^_^)

会員制教室では自分が先生に習ったように教えるつもりです、と李先生。
ではこれまでの講習会とどこが違ったかというと。

これが実はあまり変わりませんでした。ただ配分として走圏の時間が40分くらいと長め。
前に李先生に于先生からどういう風に教わったかを伺ったときは、于先生がお見えになる1時間前くらいから一人で走圏をしていて、その後1時間ほど教えていただいたとのことでした。指導風景のビデオを拝見したところ、先に李先生が動作を行い、于先生がコメントを加え、動作をやりなおすといった感じでした。
つまり、僕たちが講習会での李先生の教え方は駆け足気味であっても伝統的な指導方法だということなんですね。
それが会員制教室ではいっそう伝統的なスタイルに近づいているわけです。
ちなみに会員制教室の教え方は北京で教わったときと比べると、もちろん人数に比して一人あたりの指導時間は短くなってはいますが、もともとべったり教えるスタイルではないので、遜色ない密度かと。

今日の練習メニューは以下の通り。

  1. 熊形走圏
  2. 龍形走圏
  3. 単換掌
  4. 探掌単操
  5. 蓋掌単操
  6. 反背錘

え、これだけと思われる方もいるかもしれませんが、えらく充実してました。

個人的に直していただいたところは、まず走圏で、上半身が緊張しちゃう、あごがうく、など。その他はまあまあとの由。
次に単換掌で、葉底蔵花の中正がややよじれてる、下の手がしっかり出てない、など。
あと反背錘の不出来には李先生に笑われました。できてないって分かってるだろ?だって。ご明察でーす(T_T) 何がダメって腰をしっかり回し落とせてないというのが分かりました。これは収穫でした。やはり頭で分かっても身体がまったくダメ。
ただ走圏のときに胯の部分が方向によっては痛いので、そのへんの改善がすすみつつある、のかも。中盤の易筋経のおかげでしょうか。道は遠いですが。

本日の老子

老子の説く道、一なるものは八卦掌においては走圏である。

進道は退くが若し。
(「進道若退」老子第41章)

走圏は、どれだけ練習しても上達したように感じないが、それこそが本物の練功である。
上達したように感じないのは、走圏では常に自分の弱いところが鍛えられるためで、自分自身が変化するためにそうと感じ取ることが難しいのである。

其の出づるや彌(いよいよ)遠ければ、其の知るや彌(いよいよ)少なし。
(「其出彌遠。其知彌少。」老子第47章)

掌法や対練など様々な変化を学んで知ることは、最初の単純な走圏のどこが足りないかである。
そのようにして常に走圏に立ち返りつつ練功を重ねるのである。

善く建つ者抜けず。
(「善建者不抜。」老子第54章)

掌法において余計な力が腕に入ってしまうと気が上に抜けてしまう。手は身法の変化についていくだけである。
例えば探掌の訓練は次の段階を踏む。

  1. 手足が一体となって動く
  2. 動作に力が入る
  3. 手の変化を深める

ここでの力とは走圏で培われた全体力であって、腕力ではない。