Under the hazymoon

http://researchmap.jp/nomurahideto/

『<a class="okeyword" href="g:lingxue:keyword:道教">道教</a>と共生思想』刊行

昨年2008年12月に開催された第3回日米道教研究会議の論集が『道教と共生思想』として刊行されました*1
一応僕も論文書いてます。「民国初期の武術と内丹−呼吸法の近代化をめぐって−」と、初の武術ネタです。参与観察の成果の一端、かな(^^ゞ
以下、目次と書影です。

  • 序言 「第三回日米道教研究会議─道教と共生思想─」報告(田中文雄)
  • 基調報告─三世紀初期における宗教的共生の一例─(山田利明)
  • 一 タオイストの歴史とタオイズムの歴史(ギル・ラーズ)
  • 二 「道」の境界を定める─初期道教教団における宗教的アイデンティティー─(テリー・クリーマン)
  • 三 仏・道文献中の戒神説に見られる人と神々との共生について(池平紀子)
  • 四 転経─古霊宝派の宣教方法─(スティファン・ボーケンカンプ)
  • 五 房中性愛技法の日中交流史─後期房中書は日本に伝わったのか─(梅川純代)
  • 六 「道法」における道術の交流─童初正法と玉堂大法を中心に─(酒井規史)
  • 七 清微仙譜、雷法、神霊そして道原─中世の中国東南部における宗教的統合について─(ローウェル・スカー)
  • 八 趙友欽・陳致虚の性命説について─「達磨西来の意は如何」─(松下道信)
  • 九  『封神演義』通天教主考(山下一夫)
  • 十  存思によって融合する天地─山のある仙境をめぐって─(加藤千恵
  • 十一 「洞天」の基礎的考察(鈴木健郎)
  • 十二 『玄壇刊誤論』とその批判者らの事例にみる唐宋期の道教儀礼論争(蔡 南亭)
  • 十三 台湾正一道紅頭道士の午朝科儀(山田明広)
  • 十四 傅金銓の生涯における印刷出版と宗教─四川における道士・金丹家・宗教的指導者・出版業者として─(エレナ・ヴァルッシ)
  • 十五 時代とともに─全真道士李宗陽と慈禧、同盟会、および清末民初南陽における近代化改革(一八九〇年代〜一九三〇年代)─(劉 迅)
  • 十六 民国初期の武術と内丹─呼吸法の近代化をめぐって─(野村英登)
  • 第三回日米道教研究会議 総括報告─道教と共生思想─(丸山 宏)

f:id:nomurahideto:20091105155458j:image:w200

それにしても、6,200円(税別)はやはり高い。学術書としては相場ですし、裏方として事情も知っていますが、研究者以外の知人には気軽に買ってねとは言えない値段です。
もっとも、なんだかんだで、本のかたちになるのはやはりうれしいです。みなさまに感謝。

*1:[asin:4902417219:detail]