Under the hazymoon

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2013-01-01から1年間の記事一覧

歩眼:足の歩みは眼差しと共にある

先日の李先生の講習会では、眼法、目で見ることを八卦掌ではどのような意味があり、どんな点に気をつけるべきか指導がありました。 李先生は、武術について考えるとき、どんな武術であっても、身法、歩法、手法、眼法の四つの側面から分析可能だとされます。…

朱熹静坐集説注釈稿(2)

東洋大学所蔵円了文庫の静坐集説*1を底本とした。九州大学所蔵のもの*2と同じものと思われる。 訓読は底本に従いつつも適宜補った。 川幡太一氏の漢文訓読JavaScript*3により原文と訓読文を一括生成した。 佐藤直方全集や他の版本との対校は改めて。柏木恒彦…

朱熹静坐集説注釈稿(1)

東洋大学所蔵円了文庫の静坐集説*1を底本とした。九州大学所蔵のもの*2と同じものと思われる。 訓読は底本に従いつつも適宜補った。 川幡太一氏の漢文訓読JavaScript*3により原文と訓読文を一括生成した。 佐藤直方全集や他の版本との対校は改めて。柏木恒彦…

型練習の先にあるもの

型練習といっても、馬貴派八卦掌では動作に習熟することを目的として練習してはいません。基礎鍛錬である走圏や単換掌の目的は、姿勢を正すことにより身体を強くすることだ、と李先生は言われます。現代風にいえば肉体改造です。 走圏にしろ、単換掌にしろ、…

三木成夫と村木弘昌

前に三木成夫の思想と伝統養生思想の親和性について言及したが*1、三木自身、村木弘昌から調和道の丹田呼吸を学び、自分の思想と共通するものだという認識を持っていたようだ。 私もそれまで、人体の解剖学、特に比較解剖学と申しまして、魚と人間を比較する…

腰を反る伝統:ヨガの場合

全然体系的に調べれてないのがダメすぎるが、ともかくある程度アタリがつかないことには、とヨガ関係のものも、若干手を出しています。佐保田鶴治は岡田式と縁がありますが、沖正弘はそのへんどうなんでしょう。とりあえず写真が多いということで、沖ヨガの…

腰の要求は原初に遡る?

三木成夫『内蔵とこころ』で語られている内容は、馬貴派八卦掌を始め、中国の伝統的な修養法の文脈によく共鳴する。 内臓とこころ (河出文庫)作者: 三木成夫出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2013/03/05メディア: 文庫 クリック: 3回この商品を含むブロ…

『易筋経』における筋(すじ)の鍛錬過程

李先生によれば、『易筋経』には、筋(すじ)を具体的にどう鍛えればよいのか、その道筋が示されているとのことです。それは概略以下のようなものです。靡←→弱 ↓ 和 ↓ 長(展) ↓ 勁(強)“靡”の状態は、どんよりと曇った天気を想像するとよいそうです。雨が…

八卦掌の八卦は空間ではなく時間を示すこと

ワン ユージエ師(正体がばれないよう漢字は当てない)が僕に問いかけた。 「君の武術の師匠は、八卦掌の八卦という言葉自体には方向を示したりする上で、特別な意味はない、と教えているそうだね?」 「はい、李先生は、乾がどっちの方角だとか、一周を八卦に…