Under the hazymoon

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理解・観察・体感のバランス

走圏で内側の足をまっすぐ出せないこと*1が端的に表しているように、練習において理論と観察と体感の整合性をどうとるかはなかなか難しい問題です。意図的にしろ意図的でないにしろ、内側の足が擺歩気味になってしまうのは、実際に目の前のお手本、李先生の足の運びがそのように見えるので、修正の必要をあまり感じないのだと思います。言葉での理論的な説明よりも自分に見えたものを優先してしまう。直接李先生から手直しされてもそこで感じたものを違和感として処理してやはり自分に見えたものを優先してしまう。
こうした経験はおそらく誰にでもあるのだと思います。で、どうするかというと、理論の理解にもとづいて自分の観察や体感を補正していく、というのが基本的な解決方法になります。李先生が言われる理解が重要というのはこのことです。
もっとも一筋縄ではいかなくて、そもそも理論の理解は観察と体感にもとづかざるを得ない以上、どうしても三すくみの様相を呈します。結局、どれだけ繰り返しお手本を観察し、どれだけ繰り返し自分を体感し、どれだけ繰り返し理解度を更新するしかないように思います。つまり時間と経験が解決するのを待つわけです。
そして、夾雑物をどれだけ排除するか、というのも重要です。李先生の語っていない言葉で解釈しない、観察や体感についていえば李先生から習ってないものを持ち込まない、といったことがやはり重要でしょう。後者は難しいですが、前者は比較的容易だと思います。

*1:http://d.hatena.ne.jp/nomurahideto/20100720/p1