Under the hazymoon

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2010-01-01から1年間の記事一覧

上下じゃなくて上中下

今日もまた大切なものを習ってしまった。上鬆下緊と、上の要求、下の要求それぞれ教えてきたけど、上から降りてくるもの、下から昇ってくるもの、両者を中が/につなげて全てを一つにしてこそ意味があるとのことでした。おおー丹田ですよ、丹田。

腰の捻りと足の送りは同じにしない

昨日の講習会で、歩法における裡直外扣を李先生が指導されていました。あくまで僕の理解ですが、問題点を言い換えれば、外を扣歩しないで内を擺歩してしまう、ということになると思います。 一見すると李先生もそれっぽく歩いているように見えます。しかし李…

やや擺歩順勢掌

今日新しいの3つも習いました。ある意味まったく初めてなのが、やや擺歩という動作。しばらくやってみて分かったけど、走圏きちんと捻れてないと崩れやすいし、方向見失いやすい。 李先生のお手本を食い入るように見つめ、自分では速度をあれこれ変えたりし…

頸が弱いんだよ、頸が

いよいよ獅形八法も折り返し地点の第四。動作は第三に三扣三擺加えただけ、のはずがこれがまあ難しいです。回したときに下の手が非常に不安定。いちおう正しい位置を維持しているものの、ふわふわしちゃってる。 ようするに、頸のところで両手が繋がってない…

蛇の穿掌、龍の穿掌

穿掌の単操はこれまでに大きくは2バージョン習ってたのですが、実はそれは蛇の単操なのだそうです。昨日の易筋経講習会では、新たに龍の穿掌の単操を習いました。 3つの穿掌単操は、定歩でやるにしろ活歩でやるにしろ、蛇1→蛇2→龍(1?)と動作が複雑に…

見えたり見えなかったりするということ

今日の易筋経の講習において最大の発見は、膜についての理解が少し深まったことでしょうか。見えるものと見えないものを橋渡しするのが膜というのは前から伺っていたわけですが、膜自体が見えるものであり見えないものであると教えていただいたのは初めてだ…

夏はライオン、冬はかぎ、これなあに?

答え:筋骨。夏は獅形掌で筋骨を活発にし、冬は単勾式で筋骨を壮健にするのだそうです。 どちらを先にやるかは問題ではないとの由。なるほど。 僕はてっきり、龍形→単勾→獅形と進んでいくことで背中が下から上へ段階的に鍛えられていくと考えていたのですが…

回転の秘密

僕たち馬貴派八卦掌の秘密も「黄金の回転」にあったのです。ドッギャーン*1。 鉄のように重い球体をいかに回転させるか、と言われて、通訳しながらジャイロ先生!と心の中で叫んだのは内緒です。。。ウソです、練習のときはそんなネタ思いつく余裕ありません…

馬貴派八卦掌2.0

今日は前半で単換掌第三を、後半で獅形八法第ニを練習しました。さすがに今回の講習会はカリキュラム多すぎると思ってたけど、なるほどこうして積み上げてくのかと納得。 単勾式と獅形を練るのが八卦掌の第二段階だそうで、実際これでまた龍形の感覚が変わる…

儒教研究が前提とすべきいくつかのこと

中国哲学分野の場合、儒教研究にまま見受けられる傾向に、文献の外の世界を想定することなく論を立てる悪い癖があります。もっとも経学と文献学の方法論が混淆した中国古典学の徒には抜きがたくある習いですので、儒教研究に限らないわけですが、儒教研究に…

ツチノコ抱えて走圏しよう?

いよいよ李先生の講習会がはじまりました。今回のテーマは獅形です。馬貴派の教学体系において龍・単勾式に続く第三の走圏&掌法ということになるでしょうか(熊は走圏だけ、鷹にいたっては体験程度、ですからここではひとまず数えません)。獅形の型自体は…

馬貴派八卦掌×コンテンポラリーダンス

学習院大学で、7月17日(土)・18日(日)の2日間、「からだの文化―修業と身体像―:身体訓練の伝達を身体と言語・イメージの関係において考える2日間」と題したワークショップが開催されます。身体実践と学術研究と、東洋の伝統と西洋の近代のコラボレーシ…

ヨガの威を借るタイチー

フィットネスタイチー*1、ビューティーカンフー*2、カンフーフィットネス*3、クンフーエクササイズ*4など、ビューティー方面で最近がんばってる太極拳ですが*5、今度はザ・ジェーン・タイチー*6なるものが登場。ジェーンさんて香港人の武術家が始めたのかな…

ソーシャルブレインズ、ミラーニューロン、モーションキャプチャ

といっても三題噺というわけではなく、藤井直敬『ソーシャルブレインズ入門――って何だろう (講談社現代新書)』*1を読んでいて、この3点に興味をもったということです。 まずミラーニューロンについて。僕自身、看取り稽古のような伝統的な学びのあり方や自…

2010年夏期李保華老師馬貴派八卦掌東京講習会のお知らせ

2010年5月吉日馬貴派八卦掌第四代継承者である李保華老師が運営される馬貴派八卦掌伝播中心の2010年夏期東京講習会を開催いたします。 馬貴派八卦掌は、太極拳と同じく中国武術を代表する内家拳の一派であり、民間で伝承されてきたことで伝統的な訓練体系を…

ポン・ピュン・ランと発勁

「だれでも速く走れるポン・ピュン・ラン」で述べられている、ポン・ピュン・ラン3つのポイントの1.を読むと、発勁と原理が似ているところがあるように思えます。 ◆1.「体をまっすぐにして走る」ということです。これは、地面に対して垂直(すいちょく…

身体は秘伝を最初から知っている。

最近、初心者の人にアドバイスするときのテーマがこれ。身体は秘伝を最初から知っている、という考え方。 李先生がよく言われる、できないのは頭(≒認識)の問題だ、という言葉を僕なりに展開したものです。 走圏で出てくる身体のゆがみは、日常生活で染みつ…

夏目房之介『書って何だろう?』

ご恵贈いただきました。 書って何だろう?作者: 夏目房之介出版社/メーカー: 二玄社発売日: 2010/03メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログ (4件) を見る 中国古典専門なのに、書道どころか字を書くことすら昔は大嫌いだったんですね(^_^;) それ…

蟹形の真実

馬貴派で行う八種類の走圏の型に青龍・朱雀・白虎・玄武の四神が隠されていた、というネタ話を少し前に書きました。そのオチは、色々考えたが蟹に神話的な意味なんてあったっけ?というものでした。 実はこれ、そのまんま李先生にも話しちゃったんですね。そ…

「愛をうたい、日々を慈しむ」白楽天

川合康三『白楽天−官と隠のはざまで』(岩波新書)*1を読みました。天漢日乗さんの書評*2を読んで、そういやこないだ空海といっしょに戦ってたよなとか思いつつ*3、4月からの事情もあり、手にとってみたんですが、ちょうど自分が書いたばかりの論文「儒教の…

「儒教の現代性はどのように語った方がよいか?−「孝」の思想、性善説、アーキテクチャ−」補遺3

共生思想研究年報2009掲載の拙論の補遺。 爆笑問題の太田光さんが『爆問学問』で「専門家こそ今の世の中をもっといいもんだと言ってくれ」というようなことを何度か言われてますが、今回の論考はまさにそういう立場で書きました。で、身近なところを気にして…

「儒教の現代性はどのように語った方がよいか?−「孝」の思想、性善説、アーキテクチャ−」補遺1

共生思想研究年報2009掲載の拙論の補遺。 儒教ルサンチマン説*1の位置づけは本来行うべきだったのに完全スルーしてしまいました。論考の方では、儒教そのものではなく儒教を現在において語る場合の態度の問題に力点を置いたことから、儒教を否定的に論ずる言…

「儒教の現代性はどのように語った方がよいか?−「孝」の思想、性善説、アーキテクチャ−」補遺2

共生思想研究年報2009掲載の拙論の補遺。 取り上げた研究者のうち、その弟子の言説も含めてカルト的雰囲気がすばらしい件については論考内で言及しようか悩んだものの、そもそも師匠の説を縮小再生産して悦に入ってる弟子なんてのはめずらしくもないので、彼…

池袋:永祥生煎館

楢崎さんのところで練習した後、前から気になっていた焼小籠包のお店でお昼を食べました。カウンターがわずかにあるだけの持ち帰り推奨店なんですが、何とか座れました。 具は好みからはちょっとずれる肉中心で、スープたっぷりでも全然くどくなかった。下半…

大山:ピノキオ

むふー。 なんかもうぐりとぐらですよ。

無意識の発見による作者の特権の収奪

北條さんの報告を聞いて、作家論なんて文学研究か?と思ってたこと自体、真っ当な近代の病であったことに気づかせてもらってから、文学研究を史伝とみることで近代の修行論として位置づけ直す必要あるなと考えていました。 例えば私小説を近代人の史伝とみれ…

馬貴派八卦掌2010冬期講習会の総括

東京教室のサイトに今回の講習会の報告がアップされました。 https://sites.google.com/site/maguistyle/open-class/2010winter それにしても李先生の下勢、マジパねぇ。あの身体で、大腿をみると馬歩がそのまま下がった体になってますからねえ。。。 今回は…

燕は去り鷹は進む

単勾八法の二式と三式の違いについて、一つには目線の違いがあるだろうと考えていました。燕は飛んでく方を、鷹は敵の方を見ると。ただちょっと自信がなかったので、もう一度確認したいなあと思っていたところ、講習会最終日にさいわいもう一度教えていただ…

意外に楽しい武器講習

なんだかんだで養生派にとっても武器楽しいですね。単勾式の動作の確認になるし、徒手の動作もきれいだけど、武器の動作もきれいなもんですから。鉞のかたち自体が、用法を聞くだにえげつないですけど、おもしろいかたちなので演舞として見栄えがしそうです…

熊形は坐功に範を求む

含胸亀背や下端腰(提肛吸腎)などの姿勢の要求が椅子に腰掛けてくつろいでいるときの姿勢と同じであることを、李先生はよく話されます。ときには、実際に座った姿勢を維持したまま椅子を外してみせたりしてくださることも。 さて、それでは、手法と歩法につ…